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妊娠中(出生前)DNA鑑定をしたい。そんな時に頼るのは産婦人科だけ?

コラム
2023.06.28

父親が誰か調べたい。そんな時に頼るのは産婦人科だけ?

婦人科

思いがけず妊娠が発覚!でもそれは夫やパートナーの子かどうか確信が持てない…。複数の男性と関係を持っていたので、誰の子かわからない…。

そんなとき、父親を確定するために検査をしたいと思ったら、まず駆け込むのは産婦人科だけでしょうか?今はバイオ技術の発展により検査の方法も進化しています。

DNA鑑定の基礎であるPCR法が1983年に公開されて以来、DNA鑑定は急激に進化してきました。受精日の前後15日以内に複数の男性と関係を持った場合には、DNA鑑定で生物学的親子関係を明確にすることができます。今回は自宅でも可能な妊娠中のDNA親子鑑定親子鑑定を詳しくご紹介していきます。

出生前の検査ってどんなものがあるの?

出生前の子どもの検査にはどのようなものがあるのでしょうか。その歴史を振り返ってみましょう。

出生前診断の変遷

出産する前の妊婦検査システムは1950年代ごろまでさかのぼります。現在ではDNA鑑定へと進化した胎児が生まれる前の診断をする検査方法の変遷を見てみましょう。

始まりは羊水検査

羊水検査が子どもの出生前診断のスタートです。子どもの性別を診断する性染色質診断が1956年に開始され、1968年に日本で羊水検査は導入されました。

その後の日本では、1970年代に超音波診断、1990年代に絨毛検査、母体血清マーカーといった出生前診断検査方法が普及。

1997年に母体血漿内に胎児由来のDNAの存在が確認されてからはDNAに関連した研究が進み、2013年には日本でも胎児の染色体異常を事前に判定するNIPT(新型出生前診断)という方法が導入されています。この方法は精度が高く安全なため普及してきており、従来の羊水検査は今では減ってきています

羊水検査とは

出生前診断の始まりである羊水検査とは、お母さんのお腹にエコー(超音波)をあてながら、注射針を用いて穿刺し羊水の吸引・採取を行う方法です。吸引・採取した羊水の鑑定を行って親子であるかを判断します。

この方法は羊水を採取するために、検査ができる時期は母体内に羊水が溜まる妊娠15~16週以降と決まっています。なお、羊水検査は母体の腹部に注射針を穿刺して羊水を採取して胎児細胞の検査を行いますので、穿刺によって感染症や出血、羊水の漏出などが発生し、胎児が流産や死産するといったリスクもゼロではないことに注意しましょう。

ただし、かつて出生前の親子鑑定と言えば、この羊水検査しかありませんでした。

現代の検査方法は血液検査が主流

現代では、羊水検査に代わってより安全・確実なNIPT(新型出生前診断)が登場しています。

バイオ技術の進歩により検査方法も進化

胎児の染色体異常を調べるために登場したNIPT(新型出生前診断)はDNA親子鑑定法にも活用されています。その仕組みは次のようなものとなっています。

お母さんから採血した血液のなかには微量のDNA断片が含まれており、そこには母体由来のものだけでなく胎児由来のものも入っています。そこで血液を採取し、そのDNA断片を分析することで、胎児の遺伝情報内に対象とする父親由来のDNAが含まれているかを検査します。

このNIPT(新型出生前診断)は血液検査ですので、母体へのリスクはないといえます。現在、出生前親子鑑定といえば、この血液検査が主流となっています。

お勧めしたいのは安全な血液検査によるDNA鑑定

NIPT(新型出生前診断)の技術を応用した血液検査は、何よりもリスクが少ないのがメリットです。また、妊娠中早い段階から検査が可能であるといったメリットもあります。

羊水検査は母体へのリスクがゼロではないことから、2006年に日本産科婦人科学会が「裁判所からの要請などがない限り羊水を採取しないよう」という勧告をしたことで実施は限られるようになりました。そこで今、出生前の親子鑑定を受けるのであれば精度も遜色ない血液による出生前DNA親子鑑定であるNIPT(新型出生前診断)が勧められています。

今どきの検査は自宅でできる!

今どきの出生前DNA親子鑑定は病院に行かずとも自宅で受けることができます。

自宅でできる検査法とは?

不安な気持ちを抱えながら妊娠期間を過ごしているのは時間の無駄であり、精神的にも不安定になることで母体にも良くありません。その点、今どきの出生前DNA親子鑑定は病院に行かず自宅でできる検査キットが主流となっています。精度の高い検査キットが自宅へ届くので誰にも知られずに検査を受けることが可能です。
その方法を以下でご説明します。

自身の検体は血液を提出

自宅での出生前DNA親子鑑定の検査には、まずお母さんの血液が必要です。その血液は胎児のDNAが流れる妊娠7週目以降のものとなります。

なお、その血液を検査するキットを購入するには、検査機関と提携しているクリニックを紹介されるのが基本です。その場所は大都市のクリニックだけでなく、全国のクリニックでも対応できるような取り組みがされています。

疑父の検体は口腔内粘膜で

出生前DNA親子鑑定の検査には、子どもの父親と疑われる男性の口腔上皮細胞も必要です。細胞の採取には、頬の内側にしっかりあてたままタテヨコ10往復程度、綿棒でこすります。ただ、タバコの吸い殻や使用済みの歯ブラシやコップ、ペットボトル、ストロー、シェーバーのひげくず、 血痕・血液など、DNAが含まれているものでも検査は可能です。

DNA親子鑑定の詳しい流れはこちらをご覧ください。
DNA親子鑑定とは?期間や費用・最新情報を解説!

どのくらい進化しているの?検査方法を比較してみましょう

今ではNIPT(新型出生前診断)の技術を応用した母体から注射器で採血する血液検査の出現によって、出生前親子鑑定は母体のリスクも減り検査もしやすくなりました。

この血液検査は、一般的な健康診断での採血方法と同じように腕から注射器で血液を採取していきます。そのため、母体への影響はほとんどない検査方法となっています。

そこで昔の羊水検査と今の検査キットによる出生前親子鑑定について、そのメリット・デメリットを比較してみましょう。

昔は
羊水検査
現在は
検査キット
検査する場所 産婦人科で 自宅で
検査可能な時期 妊娠15~16週目から 妊娠7週目から
検体 羊水 血液
男性は口腔内粘膜
検査方法 医師が行う 自分で行う
※血液検査は提携クリニックで
リスク 流産や死産に繋がるリスクあり ほぼなし
精度 ほぼ100% 99.99%以上

※検査機関によって検査可能な時期が前後する可能性があります。

これだけ進化している現在の検査方法

メリット・デメリットの比較でわかるようにリスクはほとんどないうえに親子判定の精度が高いのが、現在の検査キットの特長です。「子どもの父親が不明だから子どもが生まれる前に判定しておきたい」という女性だけでなく、不幸な犯罪による望まない妊娠などのケースでも、その判定方法として検査キットは使われています。現代では、そのニーズが増えてきているのが状況だといえます。

迷っていて検査を先延ばしにしているなら

出生前親子鑑定の検査に迷っていて先延ばしにしていませんか。

診察時間を気にしなくてできる検査キットで鑑定してみませんか

今は出生前親子鑑定の検査自体、母体にとっても、より安全で精度の高いものに変わってきています。また検査をするためだけに病院へと出向く時間をかける必要もない時代となっています。

ひとりで思い悩んだり、色々と忙しい毎日で大事な検査を先延ばしにしたりしているなら、迷わず検査キットを試してみて親子の判定結果をはっきりしてみましょう。

検査が可能な時期は限られているから

不安な気持ちを解消するために、あるいは、未来に向けて最適な決断をするために。検査キットによる親子鑑定は、胎児にも母体にも安全な方法です。まずは出生前親子鑑定のための検査をしてみませんか。

監修・著書 DNA JAPAN 株式会社
事業内容 遺伝子分野に関わる 鑑定業務 / 検査分析業務 / 試験研究及び開発/遺伝子検査に関する研究/DNA・遺伝子検査に関するソフトウェア【輸入】生化学分野に於ける分析装置/試験試薬/遺伝子診断
参加学会 日本法科学技術学会/日本犯罪学会/日本DNA多型学会 ほか

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