目次
DNA鑑定を周囲に知らせず行うことは可能
相手に知らせずDNA鑑定を行うのは法律違反の可能性大!
パートナーの同意は「鑑定しないリスク」と「メリット」の提示で取る!
髪の毛があればOKではない!DNA親子鑑定の注意点
自然に抜けた髪の毛で検査することは不可能
検査キットを使わず入手した検体は確実性が低く実用的ではない!
こっそり採取した検体では浮気相手の特定は不可能(私的鑑定の扱い)
結果が出るには2週間程度の時間がかかる
【重要】DNA鑑定業者を選ぶポイント
専門家が在籍しているか
自社ラボを保有しているか
まとめ
パートナーへ知らせずに髪の毛をこっそりと集めDNA鑑定を行うことは精度的に難しいですし、法律に抵触する可能性があります。パートナーには、DNA鑑定を「するメリット」と「しないリスク」を伝え、同意を得て検査を行うようにしましょう。
本記事では、DNA親子鑑定をする際の注意点やDNA鑑定業者を選ぶポイントなどを解説します。
DNA鑑定を周囲に知らせず行うことは可能
パートナー以外の親族や知人、友人といった周囲の人に知らせず、親子鑑定などのDNA鑑定を行うことは可能です。DNA鑑定情報などの個人情報はDNA鑑定業者によって厳格に保護されているので、その点は安心して鑑定を行ってください。
ただし、パートナーの同意を得ないでDNA親子鑑定を行ってしまうと法律に抵触するリスクが生じることには注意しましょう。
相手に知らせずDNA鑑定を行うのは法律違反の可能性大!
経済産業省には、「個人情報の保護に関する法律」の第6条および第9条に基づいて作成した「経済産業分野のうち個人遺伝情報を用いた事業分野における個人情報保護ガイドライン」があります。ここには、「検査機関は本人から同意を得ること」が定められています。
そのため、パートナーに知らせずに勝手にDNA鑑定を行うことは法律に抵触する可能性が高くなります。また、パートナーに知らせずに行ったDNA鑑定の結果は裁判等での証拠能力も認められないか、あるいは低くなります。
パートナーの検体は必要とせず、自分と子どもの検体だけが必要な、自分と子どもの血縁関係のみを鑑定する場合であってもパートナーの同意は必要ですのでパートナーの協力は必要不可欠となります。
パートナーの同意は「鑑定しないリスク」と「メリット」の提示で取る!
DNA鑑定を受けるためのパートナーの同意が得られないときに、そのパートナーを説得するには「鑑定するメリット」と「鑑定しないリスク」を伝えると良いでしょう。
例えば、「その子どもは自分の子どもかどうか」を裁判で争うことになったとき、血縁関係を示す証拠品のなかで最も信頼されるのがDNA鑑定です。DNA鑑定はほぼ100%の精度ですので、「子どもと血がつながっている」ことがはっきりします。
逆に「子どもと血がつながっていない」という結果についてもほぼ100%の精度ですので、その子どもとの血縁関係がはっきりすることは「鑑定するメリット」といえます。
ただ、DNA鑑定をしないで白黒を付けることを拒むと、裁判における裁判官の心証を悪くしてしまう可能性があります。DNA鑑定を拒んだとしても、状況証拠などの結果から不貞行為の有無などが立証されてしまう恐れもあります。
このようにDNA鑑定を拒否することには、「鑑定しないリスク」も潜んでいるのです。
髪の毛があればOKではない!DNA親子鑑定の注意点
人の髪の毛には本人のDNAが含まれているため、髪の毛さえあればDNA親子鑑定ができると思うかもしれません。しかし、ただ髪の毛があるだけでDNA親子鑑定ができるわけではありません。
本項目では、DNA親子鑑定を行う際の注意点を解説します。
自然に抜けた髪の毛で検査することは不可能
相手に知られずにDNA鑑定をしようと、抜け毛を検査に持ち込んでと考える人もいるかもしれません。しかし自然に抜けた髪の毛ではDNA量が微量であり検出できないため検査に使えません。髪の毛でDNA鑑定をするには、髪の毛に毛根が残っている必要があるからです。
DNA鑑定を行うためには毛根が残っている5~10本程度の髪の毛が必要ですが、髪の毛に毛根を残すためにはある程度力を入れて引き抜く必要があります。その点、自然に抜けた髪の毛には毛根が残っていないため、DNA鑑定は難しいわけです。
検査キットを使わずに入手した検体は確実性が低く実用的ではない!
使用済みの歯ブラシやストローなど、髪の毛以外にもDNA鑑定ができる検体はいくつもあります。しかし口腔内細胞を採取する綿棒といった検査キット以外で入手した検体は、保存状態によってDNA鑑定に成功しない場合があります。
確実なDNA鑑定を実施するために毛根付きの髪の毛や口腔内細胞など、有効な検体を入手するには、パートナーの協力が必要となります。本人の知らないうちに、こっそりとDNA鑑定を行う考えは捨てるようにしましょう。
こっそり採取した検体では浮気相手の特定は不可能(私的鑑定の扱い)
もし、こっそり採取した検体でDNA鑑定を行ったとしても、自分の子どもか否かしか確認ができず浮気相手の特定はできません。検体に付着したDNAが誰のものかを証明できないからです。
そこで、そのDNA鑑定結果は、法的な証拠能力が低いために個人的な利用に限られる私的鑑定の扱いとなります。公的な証拠として使うことはできない私的鑑定では、裁判での証拠能力も低くなります。
結果が出るには2週間程度の時間がかかる
DNA鑑定を行った場合、鑑定結果が分かるには2週間程度の日数が必要です。さらに検体の状態によっては2~3ヶ月かかることもあります。余裕を持って検査を行い、焦らずに鑑定結果を待つことが大事です。
【重要】DNA鑑定業者を選ぶポイント
専門家が在籍しているか
DNA鑑定業者に遺伝子検査の専門家が在籍しているかどうかは、信頼できる業者を選ぶうえで重要なポイントです。DNA JAPANには遺伝子検査の専門家が在籍しており、警察や裁判所といった公的機関からの検査を請け負った実績もありますので安心できます。
自社ラボを保有しているか
DNA鑑定業者の中には、検査を行う自社ラボを持たず、実際の検査自体は下請けや外部のラボなどに外注している業者もいます。このような業者の場合は検査に時間がかかることも多く、検査結果の精度に疑問符が付く場合もあります。
DNA JAPANでは国内に自社ラボを保有しており、安全かつ迅速に検査を行うことができます。
まとめ
DNA鑑定を行うとき、パートナーに知らせず検体を採取してこっそりと検査を行うことは可能です。しかし、相手に知らせず、こっそりDNA鑑定を実施するのは法律に抵触する可能性があります。DNA鑑定を「するメリット」と「しないリスク」をパートナーに伝えて、同意を得て検査を行うのが望ましいといえます。
なお、実際にDNA鑑定を行った場合には鑑定結果が分かるまで、2週間程度の日数が必要になります。時間に余裕をもって検査を実施しましょう。